
@ASUKATAオリジナル(No Copy)
子供が生まれ手作りのものを作って着せてみたい、そんな思いを抱く人は多くいるでしょう。私もその一人で、子供が生まれてからというもの、多くの本を買っては子供服を作ってきました。今回は、洋裁初心者だったころから現在に至るまで、作ってよかったと思える本をご紹介いたします!
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小さくてもきちんとした服(文化出版局、尾方裕司著)

著者は尾方裕司さん。
デザイナー自身の彼が、この著者です。
尾方さんは1999年にMakieの子供服のデザイナーに就任されており、ニューヨークに在住しているようです(現在は情報が出ておらず不明です)。
こちらの本は、2004年に発刊されました。約20年も前の本ですが、今でも絶大な人気の子供服型紙本です。時代を問わず着用できるデザインですので、子供服を作るならば1冊は持っておきたいといえる本です。
Amazonでも軒並み評価が高い点も、信頼のおける本であると伺えます。
デザイナーがつくった型紙本は意外と少ない
いい本の特徴は「実務経験がある人が書いている」という点です。
ときおり、実務経験がない人、趣味のままに本を出している人、意外と多いことに気づきます。そんな中、デザイナー(兼パタンナー)自身がパターン本を出すというのは意外と珍しいのです。
いい本を選ぶために、他にもいろいろ言っています。
→コラム:おススメ型紙本!「いい本」には共通点があったを読む
パターンに精通しているデザイナーは、様々な知識を総動員して服を0から作りますから、出来上がる完成度が違います。妥協は一切ありません。
ただ、一旦立ち止まってください。
この本を紹介したくてこの記事を書いてはいるのですが、如何せん、人を選ぶ本だと筆者は思っているのです。
縫製の本ではない
そう、
この本は初心者向けではありません。
さまざまなソーイング本を手にした方なら少し驚くほどかもしれませんが、説明書きはほとんどありません。1ページにイラストがあり、簡単な手順だけが掲載されています。そう、著者はなんといってもデザイナーですから、縫製については細かく言わないよ、という感じなのです。
縫製の仕方は様々あります。正しい縫い方はこれだ!というのはありません。洋裁初心者であればあるほど、始めに手にした洋裁本が縫い方のすべてであるような錯覚におちいってしまいます。
料理を例にとるとわかりやすいかもしれません。同じ料理でも、作り方はさまざまあります。服の作り方も同様で、どれが正解というものではなく、いろんな作り方が存在しています。
この本の著者はデザイナーですからといったのは、そのあたりは自分のやり方でどうぞ、という意味なのではないか、と私は解釈しています。Amazonでは説明が少なすぎるというコメントが見受けられますが、デザイナーからすれば縫い方は重要ではない本なのだと、言っているような気がしてなりません。
初心者だけどどうしてもこの本で作ってみたいという方は、手解き書などを別に用意しましょう。それでも一人で縫っていくのは大変かと思いますので、できたら縫える方と一緒にされるのがよいかと思います。アイテムを伝えただけで、だいたいの手順や縫い方がわかるレベルであれば問題ありません。
高いクオリティ
こちらの本は、パターンがとにかく美しいです。美しいパターンは仕上がりもきれいになります。クオリティの高さがうかがえる一冊です。
パターンというのは建物でいうと設計図と同じです。土台がしっかり作りこんでいるものかどうかが、綺麗な服に仕上げられるかどうかにかかってきます。綺麗な服を作ってみたいと思われている方は、こちらの本は書店やネットで入手しやすいので、大変おススメです。
また、自分で服を作るときは、ぜひ「上質な」素材を使ってください。
すぐ大きくなるからと、安価で粗悪な生地で作るのははなはだもったいないことです。せっかく手作りするのですから、上質なウールやコットン、リネンなどを選んでみてください。子供服は生地の必要量が小さく、上質な生地でも以外と安く済みます。

小さくてもきちんとした服: ニュ-ヨ-クの子ども服
文化出版局 著:尾方裕司
定価:1,540円
2025/10/4 追記、編集 岩山



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